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遅ればせながら、ヴァカンス報告
皆様、大変ご無沙汰しております。しばらく未更新の間、暦はあっという間に10月に入ってしまいました。
 
5月6月とスカルラッティ音楽祭の準備に追われ、7月と8月前半は招聘イタリア人の世話や音楽祭の本番など慌ただしく毎日が過ぎ、音楽祭終了後8月後半にイタリアに戻ってからは放心状態で日々が過ぎ、9月前半は息子の幼稚園開始の準備などに時間を取られ、やっと9月後半に音楽祭の後処理や報告に本腰を入れ、無事音楽祭の仕事を完了しました。

結局、自分のブログどころか、音楽祭のサイトやブログの更新さえも侭ならず、失礼致しました。音楽祭の方は、おかげ様で成功致しました。イタリア・バロック音楽の良さと素晴らしいイタリア人演奏家を皆様に知っていただく良い機会にもなりましたし、来日したイタリア人にも日本の素晴らしさを知ってもらう良い機会となりました。反省点は多々ありますが、今後もイタリア・バロック音楽の普及のため、がんばりたいと思います。お忙しい中音楽祭にいらして下さった方々、様々な面でご協力いただいた方々、ありがとうございました。

さて、気がつけば10月。ボローニャは、私がイタリアに戻った8月中旬から急に涼しくなりました。それまでは40度近い日もあったとか。それから9月に入ってからはまた暑さが戻ったり、末には秋のような涼しさでみんな風邪をひいたりしましたが、まだ日中は日差しの強い日が続いています。なかなか本格的な秋にはなりません。

今年のヴァカンス、というと、8月中旬にイタリアに戻って、「しばらくは海かどこかでゆっくりヴァカンス〜!!」と考えていたのに、主人はお腹を壊し(恐らくウィルス性の風邪)1週間近くまともな食事が出来ず、気候も涼しくて海に行きたくなるような気分にもならず、結局息子の幼稚園の友達の家族がヴァカンスを過ごしていた、ヴェネト州の山で2,3日過ごしました。
スキーで有名な「コルティーナ・ダンペッツォ」の近くの「アウロンツォ」という町で、天気にも恵まれとてもいいヴァカンスでした。意外に車でボローニャから近かったので、この冬に念願の「アルプスでスキー」を実行しようかと考えています。

そして、今年のもうひとつの大きなイヴェントは「トーマス・イヴェント」でした。今3歳8ヶ月の息子は、この年代の男の子の例に漏れず、大の機関車トーマス・ファン。本場イギリスでは、4月と8月に数日間、実際の線路を実物大のトーマスが走るのです。かねてから、イタリアに住んでいる間にぜひ息子を連れて行きたい、と思っていたのですが、今年大チャンス到来!!なんと8月前半主人がイギリスに仕事のため滞在。私と息子は8月中旬に日本からイタリアに戻る事になっていたので、主人の仕事が終わる日に合わせて、日本からロンドン経由の便に乗り、ロンドンでストップ・オーヴァー。これで、わざわざイギリスに行く飛行機代は節約。主人のイギリスとその後のイタリアでの仕事の合間のたった3日間だけの、「トーマス・イヴェント」のためだけの滞在でしたが、これがなかなか楽しかったのです。

ロンドンから車で1時間程のロブリーという駅の近くに、農場を利用した大きな無料駐車場があって、朝10 時頃に、まぁ〜、すでにすごい量の車。男の子だけでなく女の子も沢山います。その子達に混じって、トーマスのパーカー、トーマスのシャツ、トーマスのズボン、トーマスの靴下、トーマスの靴で完全武装した息子もすでに大興奮。すでにインターネットで入場券を購入していたので、チケット購入の長い列に並ぶ必要はありませんでしたが、かなりの人出でした。

息子は最初、実物大のトーマスに驚いてちょっと怖がっていましたが、実際にトーマスの引く客車で2分程の駅の橋まで移動を大喜び、何度も乗りたがりました。他にもデイジーやヘンリーの引く客車に乗って、隣駅まで30分ほどの旅も体験しました。お土産屋さんを覗くと、なんと日本のプラレールのシリーズがいっぱい。日本でなかなか手に入らなかった双子の機関車の片方「ダグラス」を発見し、息子は大満足。4、5時間もあれば充分楽しめるイヴェントでした。

帰り道にウィンザーにちょっと寄って見ようと、向かう途中「LEGOLAND」なる看板を発見。案内の従って行ってみると、まさしく「レゴ・ランド」。おもちゃのLEGOが経営しているのですが、駐車場だけでもすごい大きさ。入口でもらった案内を見ると、要するにディズニー・ランドみたいなテーマ・パークでした。今回はとても時間がなかったのですが、あと2年ぐらいしたら、息子もかなり楽しめそうな感じ。次回のイギリス旅行は、ここかな。。。

という訳で、この夏は前半音楽祭で忙殺され、後半はぼけ〜っとして、やっと最近通常の生活サイクルに戻りました。また、新しく入手したイタリアの幼稚園事情や美食事情などをご紹介します。

今日はこれにて。
# by carissimi | 2007-10-05 04:09 | 旅行記
スカルラッティ音楽祭2007
ただ今、帰国中。今年は暖冬で、例年より早い桜の開花が予想され、間に合わないかと思いましたが、セーフ!今年も見事な桜を見る事が出来ました。やはり海外にいると、帰国するのは年末年始かこの時期。私は特にこの桜の時期に帰国するのが大好きです。もちろん桜も美しいけど、新年度の始まりで新入生や新社会人など、世間には幸せそうな顔が沢山見られます。景色も人の顔も一番明るい時期ではないでしょうか。

さて、今回の帰国は以前にもこのブログでご紹介した「スカルラッティ音楽祭2007」の準備のためです。いよいよチケットの販売が始まりました。

この音楽祭は、イタリア大使館などが主催している「日本におけるイタリア春2007
PRIMAVERA ITALIANA」
にも参加しています。このPRIMAVERA ITALIANAには、音楽のみならず、美術、映画、ファッション、フードやワイン、テクノロジー、観光、などなどあらゆる分野で300以上のイヴェントが参加しています。先日公開が始まった、国立博物館のダ・ヴィンチの「受胎告知」などもその一環。この春、日本中至る所で、イタリアに関するイヴェントを目にされる事と思います。

美術の面では、ルネッサンスやバロック時代のイタリア絵画は、世界中で大変良く知られ、見る機会も多いでしょう。しかし、当時美術と同じように音楽の世界でも、最も栄華を誇り、ヨーロッパの中心地であったにもかかわらず、イタリアのバロック音楽は現在あまり知られていません。皆さんも、バロック音楽と言えば、ドイツのバッハ、ヘンデルを真っ先に思い出しますよね。では、イタリアと言われると、ヴィヴァルディの「四季」ぐらいでしょう。でもでも、バッハもヘンデルもイタリアに憧れ、イタリア音楽を模倣し学んでいたのです。

そして今年、バッハとヘンデルと同じ年(1685年)にアルプスの南側のさらに南、ナポリで産声をあげたドメニコ・スカルラッティという作曲家の没後250周年に当たります。555曲もの鍵盤ソナタを残し、今では「鍵盤ソナタ」の作曲家として有名ですが、彼も当時の他の作曲家と同様にオペラも宗教曲も残しています。

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そこで、彼の250回目の命日に当たる7月23日を挟んで約1ヶ月、「スカルラッティ音楽祭2007」が開催されます。鍵盤ソナタの全曲批判校訂版(リコルディ社)や全曲録音(ストラディヴァリウス・レーベル)などを手がける、イタリアにおけるスカルラッティ研究の大家、エミリア・ファディーニ女史を迎えセミナーや公開マスタークラス、また近年新発見されたスカルラッティの初期の作品の世界復活初演や、その作品を発見された音楽学者、ディンコ・ファブリス氏の講演なども行われます。

日本では(世界でも)、なかなか機会のない音楽祭ですので、ぜひぜひ多くの方々にいらしていただきたいと思います。
詳細は、こちらをご覧下さい。
# by carissimi | 2007-04-01 23:06 | イタリア・バロック音楽事情
イタリアの春
カレンダーは3月、暦上本格的な春です。イタリアの春は通常、2月末のカーニヴァルが終わるとやって来る、と言われます。
が、今年のイタリアは暖冬。昨年のうちは何日か寒い日はありましたが、少なくとも私が日本から戻って来た1月末以降、最低気温が0度を下回った事はないのでは。最高気温も常に10度を超えていました。
日本はすでに桜が咲き始めていると聞きますが、こちらは杏の花が満開!日本の桜を思い起こさせるような、きれいなピンクの花です。

カーニヴァル中の週末は至る所でお祭りがあり、週明けには広場や公園には紙吹雪の残骸が沢山見られます。数年前にヴェネツィアのカーニヴァルを見に行った時は、見事な衣装を着た人たちが大勢いて、とても華やかさでした(やはり一度見ておくべきでしょう)。そんな中お姫様のかっこうをした金髪くりくり髪の女の子やカーボーイのかっこうをした男の子など、やっぱり西洋人の子はこういうかっこうが超かわいいなぁ〜、と思いました。自分の子が生まれたら、日本人の子は桃太郎のかっこうでもさせて対抗するしか無い!と思ったものです。
でも、例年のカーニヴァルは寒くてとても変装なんかしたくならないのですが、今年はず〜っとぽかぽか陽気だったので、今年こそ子供に変装させて繰り出せば良かった。。。

そんなカーニヴァル期間中のある日、息子の幼稚園で親を招いてフェスタ(お祭り)がありました。先生方が数日前から、子供の衣装(紙製の中世の騎士の冠と剣)や飾り付け、親参加のゲームなどを用意して下さり、大変な盛り上がりとなりました。でも、先生が一生懸命ゲームのルールを説明しようとしても、自分の子供の変装を見て喜んでいるイタリア人の親達が、そんな話を聞いていようはずがありません。先生がマイクを通してどんなに「静かに〜!」と叫んでも、一向に静まる気配無し。先生は、この時こそ、このおしゃべり人種のイタリア人の国民性を恨んだ事でしょう。最後には先生は声を枯らしていました。でも、日本人の私たち親子にはいい異文化体験となりました。
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(幼稚園のカーニヴァルの案内)

そして、イタリアの春の始まりと言えば、3月8日の「Festa delle Donne」いわゆる「女性のお祭り」。この日は女性に黄色いミモザの花を贈ります。まだイタリアに住み始めて間もない頃、この日が「Festa delle Donne」だなんて良く知らず、夜郊外のレストランに日本人の友人達と食事に出かけました。すると、予約でいっぱい。どうにか一テーブル空けてもらってお店に入ると、店内はすご〜い数の女性。どのテーブルも40,50代の女性だらけ。そんな中、主人と友人の男性は完全に浮きまくり。しかもすごい盛り上がりで、大声でおしゃべりのすごい事。私たちの会話なんて全然聞き取れません。おばさんパワーのすごさは万国共通ですね。終いには歌を歌ったりプレゼント交換まで始まりました。この日が「女性の日」だと言う事を後で気づきましたが、要するにこの日だけはイタリア人のマンマ達も家事や育児から解放されて、気兼ねなく女性だけで外出出来るという訳です。
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(ミモザの花)

そこで、「日本の絵本を読み聞かせる会」の日本人ママさん達と「Festa delle Manne ママのお祭り」を計画。3月8日当日は絶対にどこも込むので、日をずらして少し前の平日の昼食を外で食べる事にしました。彼女らも子供を産んでから、しばらくゆっくり外食もしていないので、みんな計画した時からすごい楽しみよう。日頃家でなかなか料理しない魚(新鮮な物が少ない、切り身で売っていない、家で魚を調理すると臭いが残る、などの理由で)を食べたい、との全員一致の意見で、シーフードが美味しいと評判のお店に行く事になりました。が、やはり当日になってみると、子供が熱を出したりして、なかなか全員は集まれませんでした。。。
でも、当日は美味しい魚料理とそれぞれの出産話で盛り上がり、周りのイタリア人以上に大声で話していた私たち日本人女性グループは、注目されまくっていました。。。

この「Feste delle Donne」が終わると、ショーウィンドウには「セール」の文字が徐々に消え、春の服がディスプレーされ始め、本格的な春の到来となるのです。
# by carissimi | 2007-03-10 08:27 | イタリア生活事情
幼稚園入園申込
先日、息子の保育園でシラミ騒動があった話を書きましたが、先日、ボローニャで週1回日本人ママさんとやっている「日本の絵本を読み聞かせる会」の集まりに行ったところ、他の幼稚園でも出たとか。。。やっぱりこちらでは良くある話でした。シラミ退治用のシャンプーもあるとか。この時期に繁殖しやすいのかしら???

さて、この「読み聞かせの会」での最近の話題は、1月末にあった幼稚園の入園申込について。こちらは9月に新学期が始まりますが、1月後半に通いたい幼稚園の候補をいくつか提出して、春に発表されます。なので、必ずしも第1希望の幼稚園に入れるとは限りません。

ボローニャの幼稚園は、住んでいる学区内の幼稚園から選ぶ訳ですが、チェントロ(中心地)には庭の広い幼稚園が少なく、建物も古かったりします。そんな中で人気があるのが、ボローニャからバスで15分程の丘の上にある幼稚園。チェントロからいくつもの送迎バスが出ていて、丘の上にあるので空気の良い。しかもよっぽど大雨でない限り、冬でも外で遊ばすとか。なので、風邪をひく子が本当にいないらしい。

ここは学区としてはチェントロのある区域に属する事になっているので、通える子は基本的にその学区の子だけ。でも、喘息を持っているとか、何か正当な理由があれば学区外でも入れるらしい。

すごい競争率らしいが、「読み聞かせの会」の中で、この学区に住んでいるママさんは第1候補に入れ、その説明会に行った時の話を聞くと、子供が親と離れて泣かないか心配するイタリア人のママさんから「朝、送迎バスに親は乗れるのですか?」という質問が出たとか。先生は「だめです。子供は大丈夫ですから、ご心配なく。」と仰ったそうだが、その後が笑える。その先生は「それと、くれぐれも車でバスの後を追わないで下さい!」と言われたそうだ。この過保護国イタリアなら、そんなママさん、いそぉ〜。絶対、いる、いる(笑)。

まぁ、そんなこんなで先月はボローニャでも子供の幼稚園選びで、ママさんにとって大変な時期でした。
# by carissimi | 2007-02-07 18:42 | イタリア育児事情
ひぇ〜、今時
2月になりました。
イタリアは珍しく暖冬です。「太陽の国イタリア」と良く言われますが、冬は雲が厚く、太陽はほとんど顔を出しません。ここボローニャ周辺は霧が出るし、朝晩はき〜んという空気の冷たさを感じます。日照時間で言えば、東京の半分以下かもしれません。

でも、この数日は、日中はお日様が出ているし、最低気温もマイナスにはなりません。昨年のうちは風邪が流行って、息子のクラスでも半分以上が休んでいたのに、今はほとんど風邪をひいている子はいません。

でもでも。。。先日、イタリアに戻ってから、息子の最初の登園日。朝、園長先生に話があるからと呼ばれて何かと思ったら、年長クラスの子で冬休みの間山に行っていた子が、頭にしらみを持って帰って来たとの事。幼稚園には保健所から調べに来たり、園児全員に医者の証明書を持って来させたり、と大変だった様子。
私たちはその騒ぎの間日本にいたので、もちろんしらみなんて持ってるはずもないし、初日の朝には息子はちゃんと髪を洗って行ったので、問題ないはず。でも、念のため保健所に行って証明書をもらって来てほしい、との事。
仕方なく、翌日の朝保健所に寄って、先生に髪の間を調べてもらって、証明書を書いてもらいました。

こっちの学校では、しらみ騒動はけっこうあるらしく、「家でしらみ検査するのよぉ。まるで猿の親子みたいよ。」と先輩ママから聞いてはいたけど、本当に身近で起きるとは。。。今時、こんな先進国で。

でも、確かにこちらの人は、日本人ほど頻繁には髪を洗わないし、お風呂にも入らない様子。髪の毛は美容院に行った時に洗ってもらうもの、と言う人もいるくらい。

イタリアに戻って来て早々、ちょっとショッキングな出来事でした。
# by carissimi | 2007-02-01 01:38 | イタリア生活事情