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カンタータ編 プログラム
*カンタータ編
「17世紀前半ローマのカンタータ」

1) パオロ・クァリアーティ(1555? - 1628) 
"Io vo cantar mai sempre 私はいつまでも歌っていたい"

2) ドメニコ・マッツォッキ (1592 -1665)
"Spoglie, che fosti un tempo カルタゴよ、お前はかつて優しく愛しかった"

3) ドメニコ・クリヴェッラーティ (1628頃活躍)
"Amore il mio tormento 愛の神よ、戦に駆り立て平穏を与えぬものよ"

4) ヴィルジーリオ・マッツォッキ (1597 - 1646)
"Sdegno campione audace 怒りよ、戦の裁きを下す勇敢な勝利者よ"

Tiorbo solo

5) オラーツィオ・ミーキ (c.1594-1641)
"Su l'oriente 東の空に朝焼けは微笑み"

6) ルイージ・ロッシ (1597? -1653)
"Fanciulla son io 私は愛を知らない乙女"
"Tutto cinto di ferro 鎧と武器を身にまとった"

7) ジャコモ・カリッシミ (1605 - 1674)
"Vittoria, Vittoria mio core 勝利だ、我が心よ"
"Piangete ohime', piangete 泣きなさい、おお、泣きなさい"

Cembalo solo

"Nella piu' verde eta' 青春時代の最も生き生きとした頃には"
"A pie' d'un vero ある日緑なす月桂樹の元で"



*オラトリオ編

ジュコモ・カリッシミ作曲

1. モテット"Annunciate Gentes"「諸国の民に示せ」1675年

2. オラトリオ "Jephte"「エフタ」1650年以前

3. モテット"Exurge cor meum"「私の心よ、竪琴に合わせて奮い立て」1670年

4. オラトリオ"Jonas"「ヨナ」
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by carissimi | 2005-05-27 18:38 | カリッシミ生誕400周年
大収穫!
この2,3日は30度近い気温で、まったくの夏日です。こちらの夏は、湿気の多い日本に比べたら過ごしやすいかもしれませんが、陽射しの強さはたまりません。特に午後になってからの西日の強さには、本当に体がまいってしまいます。ボローニャの我が家は北西角に面しているのですが、ここを借りる際に大家さんに「午後になったら西側の雨戸を閉めてね」と言われました。その時は、どうしてか良く分からなかったのですが、午後強い西日が家に入ってくると、家具が傷むし、家に熱気がこもって夜家の中が暑くなってしまうからなのでした。日本は陽が良く差し込む東南角地の家が好まれますが、イタリアではなるべく家に陽が入らないような西南角地が好まれます。そして、実際こういう夏を体験してみて、なぜこの国の人たちがお昼寝を習慣にしているのか良く分かりました。この強い陽射しを浴びていると本当に体が疲れてしまうのです。毎日少しでも昼寝をして、体を休めなければ毎年夏を乗り切れません。

ところで、今日は大きな収穫がありました!ローマの図書館に注文していたカンタータの楽譜の内、特に今回入れたいヴィルジーリオ・マッツォッキの楽譜がなんとボローニャの隣街のモデナの図書館にあることが判明。実は、一昨日行ったのですが、ローマの図書館と違ってすぐその場でファクシミリからコピー出来るにもかかわらず、その時ファクシミリの機械が壊れていて、「今日中に直るかどうか分からない」と言われ(ほとほとコピーには縁がないのです。。。)、「じゃ、近いから2日後に取りに来ます」とお金だけ払って、今日それを受け取りに行ったのです。
この作曲家は、どちらかと言うとお兄さんのドメニコ・マッツォッキの方が知られていますが、ヴィルジーリオの方は当時サン・ピエトロ寺院のジュリア礼拝堂の楽長をしていて、そこの聖歌隊に厳しい音楽訓練を課し、優秀な歌手を多く育て上げたのです。このようにローマの歌手のレベルが高かったという事も、ローマで素晴らしいカンタータが多く作られた背景のひとつです。今回入手した彼のカンタータは、カンタータと言ってもレチタティーヴォとチャッコーナが交互に現れる大変面白い曲で、なかなか技巧的であり、当時は良く歌われていたそうです。
この曲の楽譜は当時の他の楽譜と同様に、複数の人による手稿譜が残されていたのですが、ローマの図書館にあった手稿譜は、他の数人の作曲家の30曲以上の作品と一緒にひとつの楽譜に収められていました。一方、モデナの図書館の楽譜は、1曲だけピースになっていて、しかも表紙には素晴らしいデザイン文字で題名が書かれています。ローマでは実際の楽譜ではなくファクシミリしか見れなかったのですが、モデナではこの楽譜を手にすることが出来ました。重々しい箱からこの楽譜を手にした時の感動と言ったら、もう手が震えそうでした。こちらの図書館でこういった珍しい楽譜に出会えたときは、長年探し求めていた愛しい人に会えたような大きな喜びを感じます。そして、こんな埃臭い図書館の中に埋もれていないで、早く音にして世に出してあげたい!と思うのです。
これらのコピー譜を手にして、私は昼下がりの西日の強さも気にせず、モデナの街をほくほく気分で歩いていました。

しかも、今日の昼食、食通の街ボローニャに住む私たちは実は隣街のモデナ料理をまだちゃんと食した事がなかったので、イタリアのスローフード社出版のレストランガイドを参考に、モデナの町中のレストランに行きました。そのレストラン、と言うよりエノテカ(ワイン屋)のようだったのですが、「メニュー・デグスタツィオーネ(試食メニュー)」があり、前菜1皿、プリモ2皿、セコンド1皿、デザート、コーヒーを28ユーロ(約3.500円)でいただきました。伝統的なモデナ料理というよりは、ちょっとモダンな感じでしたが、バルサミコ酢とランブルスコ(発泡性赤ワイン)で有名なモデナらしく、これらをふんだんに使った料理でした。どれもこれも本当に美味しかったのですが、特にセコンドの豚肉のランブルスコ・ソースは絶品でした。微妙な火加減で焼いただけという豚肉が中は柔らかいのに外側の皮がかりかりで、北京ダックにランブルスコ・ソースがかかっているような料理でした。デジカメを持参したにもかかわらず、食べるのに夢中で撮るのをすっかり忘れてしまいました。残念!でも、このレストランは私たち夫婦のレストラン・リストのかなり上位にランキングされました。

そして、その帰り道、さくらんぼの産地であるヴィニョーラという町に立ち寄り、周囲の農家が軒先で売っているさくらんぼを、モデナとボローニャの間にある「ストラーダ・ディ・ヴィーニ(ワイン街道)」のひとつのワイナリーで赤やら白やら発泡性やら食後酒やら様々な種類のワインを(ちなみに私は飲めません)買い、身も心も満たされて家路についたのです。

楽譜も食も大収穫!の1日でした。
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by carissimi | 2005-05-27 08:19 | カリッシミ生誕400周年
チラシが出来ました!
ひと頃の気温の急な上昇にも慣れ、この2,3日は雨も降ったり曇りの日があったり、例年のボローニャの天気になったように感じます。でもこの時期、日本での杉花粉ならぬ、ポプラの綿が飛び、多くの人がそのアレルギーで苦しいんでいます。日本で空気中に飛んでいる杉花粉はほとんど見えませんが、こちらのポプラは、直径3,4センチの白い綿が大量に飛び交うのがはっきり見えます。風の強い日は家の中にまで入ってきますし、道路の上には雪のようにその綿が積もっています。アレルギーのない私もそれを見ていると、なんだか目がかゆくなりそうです。
そんな中、数日前、今年の夏の気象予想が出ました。一言で言うと「rovente 灼熱」。そして、天気は「variabile come le donne 女性のように変わりやすい。。。」(私は変わりやすいのは女性に限らないと思いますが)。特に私たちが住む中北部は32度から36度、一方、南のシチリア島は28度から32度の気温予想でした。やっぱり今年のヴァカンスはシチリアにしよう。。。

さて、今回のコンサートのチラシが出来ました。ローマのバロック建築を想わせるとても素敵なデザインです。実際にチラシを目にすると、「いよいよだな」と実感し、一層やる気が高まります。
どこかでこのチラシを見つけた方は、多めにお持ちになりぜひ周りの方にご宣伝下さい。

先日は、オラトリオ編の方でミラノ在住のメンバーとG.カプアーノ氏とで少しリハーサルをしましたし、カンタータ編もプログラムの最終決定に入りました。
ローマのカンタータは本当に数多くあるのですが、ほとんど出版譜にされておらず、それらの手稿譜もあちこちの図書館に散らばっているので、楽譜の入手が難しいのです。でも、調べれば調べるほど興味深い作品がたくさんあり、それらを今回のプログラムに絞り込むのが大変でした。
いくつかのローマの図書館に注文したカンタータの楽譜がなかなか届かないので、今回どうしても入れたいオラーツィオ・ミキ の楽譜だけでも入手しようと、先週直接ローマに行って来ました。しかし、入館手続き、楽譜の閲覧手続き、マイクロフィルムの閲覧手続きとさんざんいろんな書類に書き込んで、「やっと希望の楽譜が手にできる」と喜んだのもぬか喜び、「今日はコピー屋が来ていないからコピーは出来ない」と言われ、マイクロフィルムだけを見て泣く泣く帰りました。ボローニャの図書館も莫大な貴重な資料があることで有名で、手続きも大変分かりやすく、資料の閲覧もコピーの注文も割と簡単に出来ます。やはり同じ公立図書館でも、南の方になるといろいろ手間がかかるようです。とりあえず、コピー屋に催促のメールを出して、しばらく待つことにします。。。



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by carissimi | 2005-05-23 18:25 | カリッシミ生誕400周年
カンタータ編
5月に入ったばかりというのに、こちらイタリアは最高気温が25度を超える夏のような暑さが続いています。テレビなどでは、もうヴァカンスの話題が出始め「さぁ、みなさん、この天気のうちに、ヴァカンスのリハーサルをしましょう!」なんて呼びかけています。本当に、この国の人たちはヴァカンスを楽しみにしているのですねぇ。ついこの前復活祭の休暇が終わったばかりなのに。
でも、私たちも一度はイタリア式のヴァカンスを体験してみよう、と3年前の夏の終わりに1週間(それでもこちらにしては短いのです)、サルデーニャ島に行きました。海近くのアグリトゥリズモに泊まり、朝はゆっくり起きて午前中いっぱい海で過ごし、午後は美味しい昼食と観光を兼ねていろいろな街(村)を巡り、夜は宿泊先で出会った人達とおしゃべりしながら郷土料理を楽しみ、食後は庭で自家製の食後酒をいただきながらみんなでギターを弾いたり歌ったり、という毎日を過ごしました。
そして、ボローニャに戻って、思いました。この国にはヴァカンスは必要です!1年仕事や諸事で酷使した脳を休ませ、夏の間透き通るような青い空からギンギンの太陽を直に浴びて疲れ切った体を癒し、新年度にあたる9月からまた気分を新たにがんばろう!という気になるのです。さぁ、今年はどこに行こうかな(おそらくシチリア島)。。。

ヴァカンスの話はさておき、急ですが、カリッシミ生誕400年記念に際し、オラトリオだけでなくカンタータのコンサートも開催する事になりました。というのも、これも主人とのイタリア・バロック音楽の日本での普及活動のひとつとして、2年前にイタリア・カンタータを取り上げる「ラ・カンタテリーア」なるグループを立ち上げ、第1回のコンサートをしました。が、2回目をしようと思いながらなかなか実現しなかったので、やはりカリッシミがオラトリオと並んで功績を上げたカンタータもこれを機会に取り上げ2回目をしてしまおう、とある意味強引に決めてしまいました。
1回目は「カンタータの産声」と称し、「カンタータ」と呼ばれる作品が生まれた17世紀初期ヴェネツィアの作曲家とそれらの作品を取り上げました。そして今回は、17世紀前半のローマにおけるカリッシミのカンタータまでの流れを見て行きたいと思います。7月5日(火)同仁教会にて19時開演です。ぜひ、そちらもオラトリオ編と合わせて、ご期待下さい。
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by carissimi | 2005-05-03 08:35 | カリッシミ生誕400周年