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イタリア出産事情
息子の保育園生活も4日目が終わりました。
土日を挟んだ事もあり、月曜の昨日は別れ際にかなり泣かれてしまいましたが、今日はちょっとぐずっただけで、親の姿が見えなくなるとすぐおもちゃの方に行って、先生にも何か日本語で話しかけて「ケタケタ」笑っていました。もう少しで、「毎日保育園に通うのだ」という事が分かるでしょう。

さて今日は、イタリアの出産事情について書いてみたいと思います。

イタリアは日本以上に働くママさんが多いので、少子化と出産の高年齢化は進んでいます。イタリアでは大体30歳半ばでも出産が多いようです。なので、日本に帰るとなんだかすごく若いママが多く感じます。
イタリアの女性は、「仕事も持ちなおかつ家庭も子供も持っている」というのがステイタスのようで、出産後も割と早い時期(1年以内)に仕事に復帰します。子供は保育園に預けるか、近所に住んでいる両親に預けます。なので、普段はベビーカーを押すお祖母ちゃんの姿を良く見かけるし、公園に行くと平日の午前中は大体お祖父ちゃんかお祖母ちゃんが子供を連れてきています。あと、ベビーシッターもかなり多いですね。特に東ヨーロッパ系の移民の女性が多いようです。

さて、出産についてですが、こちらは日本と違って出産にも保険がきくので、ほとんどお金がかかりません。でも、妊娠中の検診がとても複雑。日本は産婦人科に行けば、内診やエコーや血液検査など全部そこでやってもらえますが、イタリアはいちいち別。しかも申し込み等も全部自分でしなければなりません。
妊娠が分かったら保健所かプライベートの産婦人科で毎月1回検診を受けますが、保健所の場合はほとんどお金がかからないのに比べ、プライベートの産婦人科だと多少差はありますが、エコーを取ると大体一回につき80から100ユーロ(約1万2,3千円)かかります。私の場合、外人で高齢初産という事もあって、先輩ママの友人に紹介してもらって、プライベートの先生の診察を受ける事にしました。

では、どういう手順で進んで行くかというと、まず産婦人科の先生の診察の後次回までにどういう検査を受けなければならないか、書き出してもらいます。そしてそれを自分の主治医の所に予約後持っていき、正式な申込書を書いてもらいます。それを自分で保健所に持っていき、病院での検査の予約をします。空きがあれば2,3日以内に出来ますが、大体5日から1週間後ぐらいに病院に検査に行きます。そして、1週間から10日後にその検査結果を受け取りにまた病院に行きます。それを産婦人科の次の検診の時に持って行き、また次にどのような検査が必要か書き出してもらいます。それを主治医へ、とこの作業をほとんど毎月のように繰り返すのです。

私が妊娠していた2003年の夏は、イタリアでも稀にみる猛暑でした。確かイタリアだけで4,5千人の死者が出た年。毎日35度を超える暑さの中、毎回炎天下の中バスに30分程の産婦人科に通い、近所の主治医と保健所、そしてまたバスで15分ほどの病院へ、と通ったのです。暑さもさることながら、ボローニャの中心地が石畳になっていて、バスに乗って椅子に座ると、その上を通る時の振動が、まだ安定期でないお腹に響いて辛い、辛い。 バスに乗った時はほとんど立っていました。

そんな辛い思いをしながら通った検査も、5.6種類のうち2,3種類は有料で、正確には覚えていませんが、毎回3,4千円はかかったように記憶しています。と言うことは、産婦人科の診察と検査に毎月約1万5千円はかかっていたのです。
そして私は、日本で出産するため8ヶ月目の時に帰国し、その後は日本の産婦人科に通いました。日本では産婦人科の診察はエコーや検査があったとしても毎月5,6千円だったので、妊娠中の出費はイタリアの方が倍以上かかるのです。と言うわけで、私は検診や検査はお金のかかるイタリアで受け、出産は保険のかからない日本でする、という一番お金のかかる方法を取っってしまったのです。。。

でも、日本は出産に補助金が出たり、その後の育児費用を節約出来る方法もたくさんあるので、トータルして考えると日本の方が安いのではないかと思います。

次回は、育児費用に関して日本とイタリアの違いを書いてみたいと思います。
by carissimi | 2006-09-19 21:28 | イタリア育児事情
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