お薦めの演奏家 チェンバリスタ編
では、次はチェンバリスタをご紹介します。

イタリアにはほとんどの音楽学校にチェンバロ科があって、ブラーヴォなチェンバリスタはほんとうに沢山います。でも、その中でブラヴィッシモ(超ブラーヴォ)なお二人をご紹介します。

Ottavio DANTONE
(オッターヴィオ・ダントーネ)チェンバロ

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まず最初にご紹介したいのはこの人。なぜならBello(かっこいい)から。というのは半分冗談で、姿もよければそのテクニックも素晴らしいのです。
最初にこの人のチェンバロを聴いたのは、それこそまだイタリア・バロック音楽にど素人の頃に参加したウルビーノの古楽講習会での講師のコンサート。
この人がチェンバロの先生なんて知らないで、街や学校で見かけると「かっこいいなぁ〜」と思っていましたが、そのコンサートでステージに彼が出てきて、始めてチェンバロの先生だと知りました。しかもその登場の仕方がまだかっこいい。おそらく彼のらしい犬が舞台脇でうろうろしていて、彼が登場するときにその犬に「お座り」の合図をすると、その犬はちゃんとお座りをしてご主人が舞台に出るのを見送っているのです。そして、彼はそのままほとんどお辞儀もせず、椅子に座りおもむろに弾き始めたのです。その曲は、バッハの「ゴルドベルク変奏曲」。私は、もうほとんど音楽は聞こえず、目がハートになりながら、彼のその弾く姿に見入っていました。
勿論、チェンバロのコースでも大人気で、そのコースに参加した友人が「レッスンの時に、彼が他の女子生徒の手に触れるたびに、羨ましかった」と言っていました。
それから数年後、彼が指揮をするアッカデミア・ビザンティーナというグループでバッハの「マニフィカート」の3重唱の第2ソプラノを歌わせてもらえる事になりました。ど緊張で挑んだリハーサル(なんとコンサート当日の朝だけのリハーサルでしたが)で、急に第2ソプラノのソロ・アリアも歌わせてもらえることに。本番はなにしろ緊張して良く覚えていませんが、とても楽しい演奏でした。(このグループについてはまた後日ご紹介します。)
いつも目の下にくまを作って神経質そうな顔をしているので、会う度になんだか近寄りがたい雰囲気なのですが、話し始めるととても親しみやすい方です。

さて、では彼が指揮をしているCD はまた演奏団体のコーナーでご紹介することにして、今回はチェンバリストとしての彼のCD をご紹介します。

J.S.Bach「Das Wohltemperierte Clavier, Teil I&II」
録音:Arts

G.F.Handel「Suites de pices pour le clavein」
録音:Arts

Domenico Scarlatti「Complete Sonatas Vol.2 & 7 La Maniera Italiana」
録音:Stradivarius


Enrico BAIANO(エンリコ・バイアーノ)チェンバロ
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実は私、まだこの人の生演奏を聴いた事がないのです。周りからうわさですごいすごいと聞いていたし、2,3年前に参加したウルビーノの講習会もすごい人気だったので、それは是非聴かねばと思って早速CD を買いました。
本当にすごかった。生粋のナポリ人なので、特にスカルラッティやナポリものはすごいっ、もうナポリ色いっぱい。チェンバロってとても繊細な楽器だと思っていたのに、あんなに幅広いダイナミックな表現ができてしまうとは。チェンバロの友人に言わせると、「あんな弾き方彼だから様になるけど、普通の人がやったら恥ずかしい」とか。
これはぜひ生を聴いてみなければ!来年はドメニコ・スカルラッティの没後250周年なので、イタリア各地で彼の演奏が聴けるのではないでしょうか。日本にも来て欲しい!

では、そのナポリ色豊かなCD&その他をご紹介します。

Domenico Scarlatti「Sonata per Calvicembalo」
録音:Symphonia(1999)

G.Salvatore, G.Strozzi, G.Greco, A.Scarlatti,「Musica al Tempo de Luca Giordano」
録音:Symphonia(2001)

Johann Jakob Froberger「Diverse Curiose Partite per Cembalo」
録音:Symphonia(1996)

Antonio De Cabezon「Obras de Musica para Tecla」
録音:Symphonia(1998)
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by carissimi | 2006-09-11 14:29 | イタリア・バロック音楽事情
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